「工事現場で刺された!」【赤穂市の蜂の巣駆除】2022/08/26
長期間施工中の工事現場にて,複数の方々が蜂に刺されていた!ですが巣は見当たらない。そんな蜂の巣調査駆除の全容を御紹介させて頂きます。
板倉敦司
板倉敦司

兵庫県赤穂市蜂の巣調査

工事現場のハチ巣調査駆除

 

2022年8月26日(金)

 

工事現場にてもしかしたら何処かに
蜂に巣作りされているかもしれない。

 

ということで御相談を頂いたのですが
そちらの工事現場は長期間に渡って施工が
続いている状況だったのですが,現場にて
頻繁にハチの姿があるため,作業員の方々が
気になって仕方のない状況だったのです。

 

そんなハチの姿は昨年の段階でもチラホラ
あったのですが,今回駆除を検討せざるを得ない
要因となったのが複数人の作業員の方が
蜂に刺されてしまうという被害が発生
してしまっていたからです。

 

それぞれ別箇所にて被害が発生
していたということ。

 

作業中の方が刺されることもあれば駐輪場に
駐輪なさった方が刺される事も!

 

ですが近辺に蜂の巣らしき物を確認
することは出来なかった・・・

 

一体どういうことなのか・・・

 

ただ単に飛んでいるハチがこんなにも人に
襲い掛かることはあるのか・・・

 

とかなり現場は疑問で溢れかえり作業に集中
出来ない状況になってしまったのでした。

 

とりあえず既に被害が出てしまっているので
なんとかしてほしい・・・

 

こういうお悩みでございました。

 

今回に関しましては一体どういう状況なのか
全く把握出来ないケースでございました。

 

ただハチの種類は分かっていたのですが
アシナガバチを見かける事もあれば
スズメバチのような大きな蜂を見かける
こともあるという事でこちらも完全に
把握は出来ない状況。

 

しかし,複数の方が襲われ刺されているという
事なので近辺に巣作りされている可能性は
高いという事になります。

 

例外もありますが,ただ単に飛んでいるだけの
ハチが襲い掛かり刺してくることはあまり
考えられないからです。

 

今回は通常の一般住宅というわけではなく
工事現場なので状況によっては調査は困難に
なり,完全に原因解明出来ない可能性もある。

 

そんな状況だったのです。

 

既に被害が発生してしまっている状況
なので早急に調査駆除にお伺い。

 

そこはかなり広い敷地となっていたので
調査には長時間を要する状況。

 

まずは全体のハチの動向調査を実施しますと
すぐに蜂の種類は特定。

 

正体はフタモンアシナガバチ。

 

フタモンアシナガバチに関してはアシナガバチの
中では最も体のサイズは小さいのですが
セグロアシナガバチ同様,複数箇所に巣作り
することがよくあるタイプになります。

 

ハチの動向からまずは巣作りされているか
どうかの調査を行いますと,営巣確定。

 

それは長期間放置されたままになっていた
鉄骨部分の内部に巣作りされていたのです。

 

蜂の巣鉄骨内部

 

しかし辺りでは動向が不自然なアシナガバチの
姿もあったので何らかの要因がありそう。

 

とりあえずこちらから駆除実施で全ての
アシナガバチ退治後,巣も完全に撤去。

 

フタモンアシナガバチ巣

 

そして調査続行しますと,すぐにたった今
駆除した箇所にスズメバチがやって来たのです!

 

それは先程の巣の周辺をウロウロ。

 

これで不自然な動向のアシナガバチの
要因が解明されました。

 

それはこちらの巣のアシナガバチの巣が
スズメバチに襲撃を受け,パニックとなった
アシナガバチたちが飛び回っていたのです。

 

こういった事態も時が経過すればするほど
発生しやすくなるのです。

 

するとすぐ近くの同じく鉄骨の内部には
巣が無いのに大群のアシナガバチの姿があり
皆がかなり厳戒態勢。

 

アシナガバチ隠れる

 

これは先程駆除した巣のアシナガバチ
たちで間違いないでしょう。

 

スズメバチに襲撃を受けた際はパニック状態
となり,周辺で飛び回ることもあれば近辺にて
隠れ潜むことが多いのです。

 

こういった想定外の状況では巣以外の箇所に
潜んだりと弊害が発生してしまうことに
なるので駆除作業は厄介になります。

 

潜んでいるアシナガバチはかなり凶暴化し
すぐに刺してきますので慎重に駆除実施。

 

そして調査続行しますと,こちらは別箇所に
保管されていた足場板,こちらにも!

 

蜂の巣足場板

 

裏側に同種のアシナガバチの巣。

 

アシナガバチ巣足場

 

気付かず移動させていたら更に被害が
発生していた可能性があったのです。

 

こちらも完全に駆除実施し引き続き調査。

 

すると次は・・・

 

積み重ねられていた部品の裏側にも!

 

成長したアシナガバチの巣。

 

 

やはり敷地内がかなり標的となっており
長期間工事をなさっているということは
長期間手付かずの物も存在するという事
なので,そういった箇所が巣作りされやすい
ポイントになっていたのです。

 

こちらも完全に駆除実施し,次は現場とは少し
離れた箇所の駐輪場の調査。

 

こちらも被害が発生していたということは
巣作りが疑われることになります。

 

ですが一見しただけでは特に蜂の巣はなし。

 

しばらくハチの動向調査を実施しますと
やはりこちらでもアシナガバチの姿!

 

すぐに原因が解明。

 

そこは外構部分に鉄パイプが設置されて
いたのですが,その鉄パイプの空洞内部に
巣作りされていたのです。

 

これはかなり発見は困難。

 

するとこちらでも先程の鉄骨部分と同様に
パニックとなったアシナガバチたちの姿!

 

こちらの巣もスズメバチの襲撃か!

 

空洞内部に薬剤注入し巣を撤去したところ
なんとアシナガバチ以外にスズメバチも!

 

ちょうど襲撃真っ最中に遭遇したのです。

 

かなり敷地内のアシナガバチの巣が
スズメバチの標的となっていたことが判明。

 

その他の鉄パイプ部分も全て調査しますと
別箇所にもフタモンアシナガバチの巣。

 

蜂の巣鉄パイプ

 

やはりフタモンアシナガバチは体のサイズが
小さく,営巣箇所によって自由自在に巣を
作り上げていくことが出来るので標的と
なっていたのです。

 

アシナガバチ巣鉄パイプ

 

その他のアシナガバチやスズメバチでは
狭い鉄パイプの内部に巣作りするなど
あまり無いのです。

 

こちらも完全に駆除完了。

 

駐輪場にて刺されてしまったという事案は
もしかしたらパニックとなったアシナガバチに
襲われていた可能性が考えられます。

 

駐輪しているだけでは鉄パイプに刺激を
与えることはあまり考えられないからです。

 

次は事務所として利用しているプレハブ小屋の
床下部分にも同種のアシナガバチの巣。

 

こちらは過去に巣作りされていた物でしたので
やはり以前から標的となっていたという事です。

 

これでなんとか全ての敷地内の調査完了。

 

結果,過去の巣も合わせますと10個以上の駆除。

 

今回の工事現場はフタモンアシナガバチの
巣窟状態となっており,そして弊害と言える
スズメバチの襲撃もあったので,敷地内にて
スズメバチの姿も目撃していたのです。

 

工事が完了すると全く気にすることは
無くなるのですが,完了するまでは注意が
必要な状況で,今後もしも長期間保管されて
いた物を移動させる際などは事前に巣作り
されていないかどうかをよく確認してから
行って頂くことが重要でしょう。

 

今回のケースは一般家庭の状況とは少し違った
状況でしたが,しかし同敷地内に複数箇所に
巣作りされてしまうことは一般住宅の場合でも
発生することですので,手付かずの箇所,例えば
敷地内の裏手やお庭など,存在する場合は
危険な状況に陥る事を防止するためにも
全ての箇所の点検を定期的に行って
おくことをおススメ致します。

 

そして今回のように発見が遅れてしまうと
スズメバチの襲撃などアシナガバチの巣でも
全く想定外の事態が発生することもあるので
やはり蜂の巣に関しては出来る限り早期に
発見し早期に駆除しておくことが重要です。